ネオニコの影響は、植物を齧ったり、樹液を吸ったり、花蜜を飲んだり、花粉や果実を食べる全ての種に及び、生態系に連鎖的に波及し、生態系の安定性を弱める。
ネオニコは、残留性(数ヶ月から数年以上)と水溶性が相まって、土壌や堆積物、地下水や地表水、処理および未処理の植生に大規模な汚染をもたらし、滞留する可能性がある。
ネオニコは、直接曝露により非標的種を汚染するのみならず(例:処理された植物の花蜜を摂取する昆虫)、処理された地区の外でも様々な濃度で検出される。ネオニコは、周辺の土壌や水生生物の生息地に容易に流出する。この汚染水は、処理された種子から生成した粉塵と並んで、農地の縁の野生植物や生垣を汚染し、農地の内外に生息する多様な非標的の草食無脊椎動物に大きな影響を及ぼす可能性がある。
その結果、非標的種は、複数の経路を介して、慢性および急性的に汚染に曝される。農地に生息する生物は、慢性的に曝露される。川岸、河口、沿岸海洋系など、農地の下流に生息する水生生物も同様だ。
ネオニコは、広範な種(陸生、水生、土壌の有用な微生物、無脊椎動物および脊椎動物)に致死的および非致死的な影響を与え得る濃度で、地球環境の至る所に存在する。生物が大規模にネオニコを摂取し得るという事実は、陸上生態系や水界生態系が提供する土壌や淡水機能を含む生態系機能や生態系サービス(落葉分解、栄養循環、食物生産、生物的病害虫駆除、送粉サービスなど)に危険をもたらす。